Commitment

こだわり

安 全

お菓子(ケーキを含む)は3大アレルゲンの使用が不可避であったり、健康番組や特集では健康に好ましくない食品として一番に取り上げられています。
それを踏まえると健康や安全を謳うのは難しい事なのですが、『世界中の人々をお菓子で幸せにしたい』と思って作っているお菓子が、不健康を助長している結果になるのはあってはいけない事だと考えています。
そのため、敢えて当店の健康や安全に対する取り組みをご紹介致します。

添加物

添加物の健康への影響は賛否両論あります。
当店の菓子(ケーキを含む)は無添加ではありませんが、“本来入れるべきでない添加物は使わない、入っている材料も使わない”を基本にしています。
昔から使っていて経験的に安全性が担保されている物、普通の食品であるが使用方法によって添加物指定されている物、毒性の極めて低い物等を独自に勘案 (殆どが納入材料に添加されているかどうか)して使用の有無を判断しています。

着色料(天然着色料を含む)

使用していませんので、キャラクターや写真、マジパン等はやっておりません。

食材へのこだわり

生クリーム

昨今多く出回っている乳脂肪と植物性脂肪の混合品(コンパウンドクリームと呼ばれています)や使い勝手が良い安定剤等が入った物は使用せず、従来の乳製品表示の生クリームのみを使用しています。

使用している生クリームは中沢乳業製の純乳脂肪品。
中でもクレメッツァシリーズは稀にいる白い牛乳を出す乳牛だけを集めて、カロテンの少ない飼料を与えて作った白い純生クリームです。
ただ白いだけではなく、乳の風味が爽やかで、まるでそよ風が吹く草原で牛乳を飲んでいるかのような風味があります。(決して大袈裟な表現ではなく、本当にそう感じるのです)

ナッペ(生クリームを外側表面に塗る作業)や絞りに使う生クリームはその日の気温により甘味と乳脂肪分を7段階に分けて調整しています。気温が大きく違えば、昨日と今日の生クリームが微妙に違って感じられ、一番美味しい状態でその場でホイップします。
一方、クレーム・ディプロマット(カスタードクリームと生クリームを合わせ たクリーム)にはクレメッツァ45を使用し、しっかりとした味と保形性を出しています。
逆にムース等で乳の風味を抑えたい場合にはフレッシュライラック35を使用 しています。
また、クレーム・シャンティイー(甘味付きのホイップした生クリーム)は、

油脂

バターのみの使用です。(本来の使用が植物油脂の場合は米油を使用する場合があります)
トランス脂肪酸含有率が多く、一部で食べるプラスティックと言われているマーガリンやコンパウンドバター(バターとマーガリンが混ざっている固形油脂)、ショートニングは一切使用しておりません。
焼菓子に使用する離形用油脂も商品に使っている物と同じバターを使用しています。

産地

輸入材料は基本的に検疫を受けていますので、大きな問題はないとは思いますが、体に入る物ですので安心して食す事が出来ない国や地域の食材は使用しておりません。 例)ハチミツ→カナダ、加工フルーツ→ヨーロッパ、南米、東南アジア等

チョコレート

ボリビアのベニ州にある広大な湿原の浮島に自生している野生のクリオロ種カカオを原料にしています。(クリオロ種カカオは栽培には向かない品種のため、世界で流通しているカカオの約7%しかありません。)
浮島なので風が吹くと移動してしまいます。そこでヘリコプターで上空から捜索し、無線で地上のチームに連絡。馬や掘出しカヌーで運び出すというとてつもない時間と労力をかけて収穫しています。
更に製造工程においては乳化剤不使用のため、コンチング作業時間が通常の2~3倍の60時間をかけ、昔からの伝統製法で作られます。

このホワイトチョコレートは、乳製品にスイスの『ユネスコ生物圏保存地域』内で飼育されているグラスフェッドの乳牛から摂れた乳と、ドミニカ共和国で採れたオーガニック・カカオバターを使用しています。

ブラックチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートに次ぐ第4のチョコレートと言われ、日本では 2019年から販売開始された、比較的新しいチョコレートです。
一般的にカカオ豆は白色で、ローストを含む各工程を経て茶色に変色します。
その中で稀にルビー色をした酸味の強いカカオ豆があるのは昔から発見されていました。
しかしチョコレートにする工程で変色してしまうため、バリー・カレボー社は10年以上の研究と栽培を経て、やっと綺麗なルビー色のままのチョコレートを開発できたのです。
ルビーカカオは強めの酸性でないと綺麗なルビー色を保てないのですが、製造工程で他の材料が添加されて酸度が中性に傾いてしまうため、酸度の保持にクエン酸を添加しています。
色、味共にフルーティーな魅惑のチョコレートです。

ベネズエラに本社のあるチョコレートメーカー。
ベネズエラ産カカオにこだわった、規模は小さいですがキラリと光るメーカーです。
アパマテはカカオ分73.5%で苦味、酸味、コクがバランス良く存在し、良い意味でクセのあるチョコレート。

インドネシア・スラウェシ島にある契約農家で、現地で栽培方法を直接指導したカカオ豆を使用。
特にカカオの味に直結する発酵工程は駐在員の元で一元管理し、良質な豆だけを選別して日本へ出荷。
日本での加工においては、焙煎と精錬でフルーティーさとナッティー(ナッツ感)を両立させています。
また、高カカオ分であっても、カカオバターの使用量を抑えてカカオ豆の美味しさをダイレクトに感じられるような配合にしています。
もちろん、カカオバター以外の油脂分や乳化剤の添加は一切行わず、カカオと砂糖のみで作られています。

フルーツ

多くのフルーツがあり、全てをご紹介することは出来ませんので、代表としてイチゴをご紹介します。
数ある品種の中で一番ケーキ(スイーツ)に合うと思う『紅ほっぺ』を使用しています。
毎年色々な品種が出てきますが、出てきた品種を当店のケーキにしてスタッフと共に試食しています。
そうした中でスタッフと意見が一致しているのが、「紅ほっぺが一番相性が良い!」です。
生食では他に美味しいイチゴがありますが、甘味と酸味のバランス、風味、水分量(水分が多いとジューシーで生食には向きますが、味が薄まってしまうので他の材料と混ざると味がボケてしまう)、色、形、大きさ・・・どれをとっても高い品質のいちごが紅ほっぺです。リニューアル後は牧之原市で営農している森木農園の完熟収穫紅ほっぺを使用しています。
森木農園は大地からのエネルギーや栄養に拘って土坑栽培(今の主流は作業者の負担を軽減するために高設栽培です)を選択。有機肥料や減農薬に努めていて、稀に見る甘味の中にも酸味がしっかりあり、イチゴ自体の旨味も十分ある紅ほっぺです。

他にも全国的に有名な袋井産クラウンメロンや宮崎産マンゴー、ヨーロッパやトルコではポピュラーな品種のイチジク(ビオレ・ソリエス)等、美味しいフルーツをふんだんに使っています。

フルーツは切った瞬間から風味が落ちたり乾燥したりします。食べる直前に切るのが一番です。当店ではオーダーが入ってからフルーツを切り、出来立てでお持ち帰り頂くシステムとなっています。

小麦粉

小麦粉は風味や食感、焼きあがった時の浮き状態のみならず、残留農薬や遺伝子組換え等の危険性が少ない産地の物を使用しています。
現在はフランス産と国産の小麦粉です。

焼津にある大畑シェーバー卵孵化場(以下、大畑シェーバー)の『天女の卵』の平飼い品を使用しています。
大畑シェーバーは主に養鶏場に販売するひよこ(成鳥となって卵を産む)を産み育てる会社で、如何に健康なひよこ(卵)を雌鶏に産ませるかを日夜研究している会社です。雌鶏はひよこの時に1度ワクチンを打つ以外に一切の薬は与えず、抗生物質や変に卵を美味しくさせる為の余計な物は配合しない餌を与えているため、卵本来の風味が味わえます。
ひよこに孵るための卵ですので、もちろん有精卵であり、有精卵率も90%以上となっています。
また、大畑シェーバーの卵はワクチン製造用として製薬会社に納入しているため、病気が侵入したりサルモネラ菌が混入しない様に安全で衛生的な鶏舎で育て、定期的に衛生検査を実施しているので、健康面でも衛生面でも非常に安全性の高い卵です。

砂糖

基本的にすべてグラニュー糖ですが、サトウキビから出来たグラニュー糖ではなく、さとう大根から出来た甜菜糖(ビートグラニュー糖)を使用しています。(一般的に甜菜糖には約 5%のオリゴ糖が含まれています)

バター

主にフランス産の発酵バターを使用しています。(一部、国産バター使用) バターは昔からの製法では自然に乳酸菌が混入し、乳酸発酵した発酵バターが一般的でした。(今では工場で衛生的に作られるため、乳酸菌は意識的に入れないと発酵バターになりません。)
また、バターはその80%以上が乳脂肪分ですが、残りの約20%が何なのかによって風味が異なってきます。
ヨーロッパでは牧草による飼育が主であり、ミネラルの多い土壌に生える牧草から多くのミネラルを摂取する事が出来ます。そのためヨーロッパ産のバターの方が風味高く、更に昔ながらの乳酸発酵技術による更に風味豊かな美味しいバターを作るのだと思われます。
ただ、和の食材をメインに使う場合等は、ヨーロッパ産バターの強い風味がメイン食材の邪魔をしてしまう場合がありますので、国産バター(主にカルピスバター)を使用している商品があります。

京都府と兵庫県に跨る狭い地域に丹波があります。京野菜や『丹波の黒豆』で有名な農産地ですが、その丹波の京都側のみで採れた栗を京丹波栗と言って大変珍重されています。狭い地域でしか採れないので、日本で流通している和栗の僅か1%と言われている京丹波栗。その殆どが馴染みの老舗料理店や和菓子屋に納入されてしまい、市場には滅多に出てきません。
3年間ほどいろいろな伝手を使って探した結果、縁あって偶然にも取引させて頂けるようになりました。
当店で使用している栗はすべて京丹波栗です。

製造

基本に忠実に、製菓理論に沿った造り方を心掛けています。

こだわりは多岐に渡るため紹介しきれません。
気になる事がございましたら、お問合せください。